こんにちは。
最近、海外からお越しくださるお客様が連続して続きまして。
その国それぞれの美しさについてお話を聞いてみると、
『美しさ』って文化によって大きく違うんだなと思ったんです。
ある国では、ヘアカットのメニューが
ロングヘアか超ロンクヘアか
みたいな感じで、ロング以外は選択肢にすらないそうなんです。
だから、その国の美容師さんはショートヘアをカットすることもできないくらいだとか。
またある国では、いわゆる日本人が好むような、ダボっとしたシルエットのカジュアルな服は着る人がほとんどいないそうです。
考えてみたら、日本国内だってそうです。
アムラー時代は細眉でグッと上がった眉が流行ったし、
さらに遡れば、
1980年代には工藤静香さんのようにくるっとカールした前髪が流行った時代があった。
その時代、みんながそれを素敵だと信じて疑わなかったし
そうなりたい、そうなるためにはどうしたらいいか
と試行錯誤してきた。
でも今の時代、細い上がり眉で、暖簾のようにくるっと丸くカールした前髪をしている人は見かけないですよね。
そうなりたい、という人も今まで5年間レッスンをやってきましたが、一人もいません。
あんなにみんなが目指していた「美」なのに。
今や不動の人気だと思っていた二重で丸く大きい目ですら
概念が変わりつつあります。
一重に憧れる人さえ出てきている。
私は学生時代、その二重=good、一重=badの概念に完全にハマっていて、
一重であることが本当にコンプレックスでした。
何度二重ではない自分の目に落胆し、
どうしたら目が大きく見えるかと悩んでみたり、
私は可愛くはなれないんだと諦め、気にしていないフリをしてみたりしてきました。
でも、こうやって考えてみると、
なんだか悩んでいた頃が馬鹿馬鹿しいなとさえ思うんです。
時代や文化でころっと変わってしまうような
そんなあやふやな「美」に惑わされて
そんな不明確な「美」にしがみつき、
そこから逸脱しているものを見つけては、自分はダメなんだと思い込み
凹み、自分を嫌いになっていく。
今思うと、学生時代からもっと自分のことを信じて、
自分が心から楽しくなるような「美」を楽しめたらよかったなと思いました。
とはいえ、今生きているのはこの時代。
やっぱり流行りも気になるし、自分だけではなく、周りからも素敵だと思ってもらえたら
それは嬉しいですよね。
じゃあどうするか。
今の私の考えは
自分が思う美しさを信じて、
堂々とたくさんの人に見てもらうことだと思ってます。
みなさんが魅力的だなと思う人を思い浮かべてみてください。
全く同じ髪型をして、全く同じ顔をしているわけではないですよね。
私のところに来てくださるお客様のお話を聞いていても、
「こういう可愛い人もいいなって思うし、
こっちのかっこいい人もいいなって思うんです」
と、さまざまな雰囲気を素敵だと感じる方も多いです。
なんでバラバラの雰囲気なのに、それぞれに素敵だなと感じるか。
それってやっぱりその方たちは、
自分のことを信じて、自分はこうだと堂々としてるからなんじゃないかなと思うんです。
きっとその自信や、自分が心からそれを満喫している、その雰囲気が魅力に繋がっているんだろうなって思います。
なかなかいきなり自分を信じて堂々とするなんて難しいことだけど。
ちょっとずつそうなっていけたらいいなって思ってます。
大丈夫。
あなたの今もっているもの、選んだもの、
ちゃんと美しいです!